企業の認知度の拡大やブランディング施策はもちろん、ユーザー獲得施策に有効なX(Twitter)キャンペーンですが、ルールを設けないX(Twitter)キャンペーンには落とし穴があります。
X(Twitter)キャンペーンを実施する際は、法律やX(Twitter)の定めたルールを守る必要があります。ルールに違反したキャンペーンを実施してしまえば、X(Twitter)アカウントの凍結や消費者庁による行政処分などのペナルティを受ける可能性があるからです。
特に景品表示法などはX(Twitter)に関わらずインターネットでのマーケティング施策を行う際には必ず守らなければならないルールと言えるでしょう。
また、X(Twitter)キャンペーンではキャンペーンを実施する企業側だけでなく、X(Twitter)キャンペーンの参加者にもルールを守ってもらうために規約を定めることも大切です。
そこで今回はX(Twitter)キャンペーンを実施する際に必要な規約の作成方法や守るべきルールについて紹介します。これからX(Twitter)キャンペーンの実施を検討されている方は絶対に見ておいて欲しい情報ばかりですので、ぜひご参考ください。
X(Twitter)のキャンペーンはルール守った上で実施することが大切
まず、X(Twitter)キャンペーンを実施する上で、守るべきルールは下記の2点です。
- X(Twitter)のガイドライン
- 景品表示法
項目ごとの注意点を細かくみていきましょう。
<h3>X(Twitter)のガイドライン|違反すればアカウント凍結の危険がある
X(Twitter)にはキャンペーンの実施についてのガイドラインがあります。違反すれば、アカウントの一時停止や最悪の場合凍結の可能性もあるため、キャンペーン実施の際には注意が必要です。
ガイドラインには、下記の5つの項目が挙げられています。
- 複数アカウントを作成させない
- 繰り返し同じ投稿(ツイート)をさせない
- すべての応募を確認できるように、主催者の@ユーザー名を含めて投稿(ツイート)してもらう
- キャンペーンに関連する話題を盛り込むように推奨する
- X(Twitter)ルールに準拠する
それぞれ対応策を見ていきましょう。
<h4>複数アカウントを作成させない
ユーザーが複数のアカウントで応募すれば、全てのアカウントが凍結してしまう危険性があります。
キャンペーンに参加するために複数のアカウントを作成するユーザーを防ぐために、規約には「複数アカウントでの応募禁止」という項目を加えておきましょう。
<h4>繰り返し同じ投稿(ツイート)をさせない
キャンペーンの当選確率を上げるために、参加者が複数回リポスト(リツイート)を繰り返す場合があります。同じ内容、もしくはほぼ同じ内容やリンクの投稿とはX(Twitter)ルール違反です。
同じ投稿を防ぐためにも、「一番多くリポスト(リツイート)した利用者に賞品を提供」などのルールは避けましょう。複数の投稿を指示する場合は、回答内容のレパートリーを増やすなどの工夫が必要です。
すべての応募を確認できるように、主催者の@ユーザー名を含めて投稿(ツイート)してもらう
応募者の見逃しを防ぐために、主催者の@ユーザー名を含めて投稿(ツイート)するという条件を追加するのもおすすめです。ただ、キャンペーンによっては引用リポスト(リツイート)を提案することで応募者を把握している場合があります。
すべての応募を把握できる対策をしましょう。
キャンペーンに関連する話題を盛り込むように推奨する
特にハッシュタグキャンペーンで工夫すべき点は、キャンペーン参加者だけを識別できるハッシュタグを用意することです。
応募条件のハッシュタグが日常的に利用される内容であれば、キャンペーン参加者との区別が難しくなります。
またキャンペーンと関係のないハッシュタグを利用すればX(Twitter)のルールに違反するため、注意が必要です。
X(Twitter)ルールに準拠する
X(Twitter)ルールはこちらから確認できます。検索のベストプラクティスでは検索のルールについても記載されています。プライバシーの保護や信頼性の確保など、あらかじめルールを確認して違反のないキャンペーン内容を企画しましょう。
景品法|プレゼントがあるキャンペーンで確認すべき項目
景品法とは、販売をする商品とは異なる商品をプレゼントする場合に従う法律です。条件による制限の違いは下記のとおりです。
キャンペーンの条件 | プレゼント金額の上限 | プレゼント全体の金額上限 |
誰でも応募可能 | なし | なし |
【一般懸賞】商品やサービスを利用者に対して抽選やくじ引き等によるプレゼント提供 | ・取引価額が5,000円未満:取引価額の20倍まで・5,000円以上:100,000円 | ・懸賞に係る売上予定総額の2% |
【共同懸賞】複数の団体が共同でのプレゼント提供 | ・300,000円 | ・売上予定金額の3% |
【総付景品】来店、購入特典でのプレゼント提供 | ・1,000円未満:200円・1,000円以上:商品やサービス代金の10分の2 | なし |
景品法に違反すれば、消費者庁や各都道府県から措置命令が下されます。その後も改善されない場合は、個人に対して2年以下の懲役又は300万円以下の罰金、あるいはその両方が科され、法人に対しては3億円以下の罰金が科されるため、注意しましょう。
規約を用意してキャンペーン中のトラブルを防ぐ|必要性や記載項目を細かく解説
キャンペーンを実施するには、規約の準備も大切です。ここでは規約の必要性や、作成する場合に加えるべき項目、キャンペーン内で規約を表示する方法について紹介します。
なぜ規約が必要なのか|トラブルの予防
規約を設置する理由は、トラブルの予防です。キャンペーンを実施すれば、幅広い層の参加者が応募するため、想定外の行動をとる可能性も出てきます。
規約を設定するということは、参加者に対して定めたルールの遵守を約束してもらうということ。規約内にキャンペーン主催者の説明責任や責任の範囲を提示し、問い合わせ先を設置しておけば、トラブルが発生する確率を減らし、トラブルが発生した際の対応がスムーズになります。
規約に記載する内容|リスト化して確認する
キャンペーンの応募規約に記載するべき内容は以下のとおりです。
- 規約に同意を求める文章
- キャンペーン概要の説明
- 応募資格
- 禁止事項
- 賞品の内容
- 個人情報の取り扱い
- 賞品発送について
- 注意事項
- お問い合わせ先
項目に抜けがないように、テンプレートを用意しておくのがおすすめです。
キャンペーン中の規約の表示方法|URLとスレッド形式がある
キャンペーンを実施する際は、参加者がいつでも規約を確認できるように表示しておく必要があります。
規約の表示方法は以下の2点です。
- 画像にURLを表示して規約ページに誘導
- キャンペーン投稿のスレッドに規約を設置
規約を画像にしてキャンペーン投稿のスレッドに投稿する方法は、以下のような方法です。
スレッドで投稿すれば、参加者の見逃しを防ぐだけなく追加情報も載せやすいため、おすすめです。
まとめ
今回はX(Twitter)キャンペーンを実施する際に注意すべき規約の概要や作成方法、設置すべき場所について紹介しました。
トラブルを防止するためにも、キャンペーンを実施する際には規約の提示が必須です。X(Twitter)ルールや景品法に違反しないように、事前に内容を把握しておく必要があります。
今回紹介した項目を参考に、規約を作成してみてください。