はじめに

第1回 SNS運用とは?運用方法からSNSの重要性について解説

はじめに

「自社のサービスの認知を広げたい」「売上を伸ばしたい」……。企業のマーケティング施策において、SNS運用は今や欠かせないものになってきています。ビジネスにおいて、SNS運用で成果を得るためには、どのような運用方法を用いれば良いのでしょうか。

SNS運用は奥が深く、しっかり運用しようとするとさまざまな視点から粒度の高い理解が必要となります。ここではまず、SNS運用の基本や重要性を確認していきましょう!

SNS運用とは

そもそも、SNS運用とは何のことを指すのでしょうか。
SNS運用とは「SNSマーケティング」手法のひとつです。

そしてSNSマーケティングとは、「SNSを通して企業とお客様との関係性を築き、ブランディングの強化や購入促進を目的にした取り組み」のことを指します。

それでは、SNS運用とはどんな種類があるのでしょうか?
大きく分けて以下の2種類があります。

  • SNSアカウント運用
  • SNS広告運用

それぞれ見ていきましょう。

1.SNSアカウント運用|見込み顧客の購買を促す

まずは「SNSアカウント運用」からです。その名のとおり、企業が自社のSNSアカウントを作成して運用することを指します。日本でSNSが普及し始めた2000年代はじめ頃、SNSの目的とは個人ユーザーがインターネット上で特定のユーザーと交流することでした。

しかし、2010年以降にはSNSの急速な普及から、企業もSNSを活用した認知拡大やブランディングを行うことがごく当たり前になってきました。企業のアカウントを受け取るユーザーのうちそのアカウントをフォローする利用者は、すでに企業や商品に興味のある「見込み顧客」である場合が多く、多くのSNS利用者に向けてSNSを介しての購買行動や購入意欲の促進が図られることも多くなっています。

見込み顧客を「購入」のステップに進めるには、購入意欲を高める投稿や交流が効果的です。SNS運用が成功すれば、初回購入に繋がるだけでなく定期的に購入するリピーター・ファンを創出できるでしょう。

「購入」のほかにもSNS運用のゴールは「サービスの契約」や「来店」といったものもありますが、この記事では以下わかりやすく「購入」をゴールとすえて説明を進めていきます。

2.SNS広告運用|特定のターゲットへの認知を広げる

一方でSNS広告運用はというと、SNSの投稿や動画の間に出てくる広告を運用することで、アカウントのフォロワー数を増やしたり、企業ページに誘導する手法です。SNSを利用していると、コンテンツの途中に企業の広告が入ることがあると思います。SNS広告運用とは、SNSへ広告を出稿し、運用していくことです。

SNS広告のメリットはユーザー間のシェアや、いわゆる「バズ」が発生せずとも、企業のアカウントをフォローしていない人へ認知を広げられる点です。

SNS広告は出稿の過程で対象の年代や性別などのターゲットを絞り、ターゲットに向けて広告を表示できます。広告をきっかけに企業のアカウントを知り、商品の購入を検討する可能性もあるため、SNSアカウント運用でカバーできないターゲットへ認知を広げたい場合に効果的です。

SNS運用をする重要性

では、なぜ企業がSNSを運用する重要性が高まっているのでしょうか?

それは、SNSの利用率の高まりに起因します。
株式会社ICT総研が2022年5月に実施した調査によれば、日本におけるSNS利用者数は2017年から年々増加し、2023年現在、インターネット利用人口の82%以上がSNSを利用していると推測されます。


引用:[
2022年度SNS利用動向に関する調査]

SNSを利用する人の多くはSNSを情報収集やトレンドを理解するための手段として活用しており、購入する際の判断指標として利用しているとの結果もあります。

SNSの利用率やSNSを介しての購入が増加した背景を見ても、企業がSNS運用に積極的に取り組む重要性は高いと考えられます。

企業成長にSNS運用が欠かせない理由|利用手法のトレンド

前項の市場的な観点以外にも、企業の成長にSNS運用が欠かせない理由があります。

例えばX(Twitter)では、フォロワー数だけでなく投稿への反応率(いいねやリポスト(リツイート)等のエンゲージメント率)を可視化でき、1投稿あたりのユーザーの表示回数(インプレッション数)や自社アカウントのプロフィール遷移数を算出できるため、投稿ごとに効果を可視化できます。

このように、SNSはこれまでの媒体広告と比較して、1投稿当たりの認知度や興味度を詳しく分析することが可能です。

また、フォロワーとの交流や購入導線へ誘導できる点もSNSの強みです。投稿やライブ配信などのコンテンツを組み合わせながら、さまざまな手法でフォロワーと交流ができ、フォロワーからの親近感を高められる点がメリットです。

何より、面白い企画や内容を投稿できれば、広告費をかけずとも「バズ」により、何百万ユーザーへ、自社のサービスや商品をリーチできることもSNS運用の魅力です。

交流を増やす中で商品についてより詳しく知りたい人には、商品ページに直接誘導することも可能。投稿を見て興味を持ったお客様に対し、そのまま購入できる導線を作ることで、販売を促進できるでしょう。

SNS運用を考える上で重要なポイント

SNS運用は、これまでの紙媒体での広告やテレビ・ラジオCMといった企業のマーケティング手法と異なり、イニシャルコストがあまりかからず、得られるデータ量が大きいことから多くの企業が活用し始めています。

では、企業のSNSアカウントを開設する際には、どういった点に気をつければいいのでしょうか。

主に気を付けたいのは以下のポイントです。

  • フォロワーを集めて何がしたいのか│目的を決める
  • ターゲットに合った情報を届ける|ペルソナを分析する
  • ルールを決めてトラブルに備える|運用方法を決める

それぞれ詳しく説明します。

1.フォロワーを集めて何がしたいのか|目的を決める

SNSは目的によって運用方法や利用すべきSNS媒体は変わります。

フォロワーに商品を購入してもらうことが目的であれば、施策の例は以下の通りです。

  • 投稿に商品ページへのリンクを挿入する
  • 公式LINEなど、より購買につながる別SNSに誘導する
  • クーポンをフォロワー限定で発行する

アカウントのフォロワーは「自社のサービスに興味があるユーザー」ではありますが、購入以外の目的でフォローしている人もいます。その中で購入を誘導するためには、フォロワーに合った施策を行うことが重要です。

アライドアーキテクツ株式会社の調査によると、投稿内の商品リンクから商品を購入したことがある人は全体の33.6%でした。十分にSNSから購入の機会は創出できますが、そのためには考え抜いた導線設計と購入を促進させるコンテンツが必要です。


引用:[
「Instagramを見て購買する」ユーザーの実態調査]

実際にInstagramでは、投稿に商品リンクを挿入できる仕組みがあるように、SNS運用の目的によって活用すべき機能や媒体が異なるため、目的によって事前にどのSNSをどう活用すべきかをはっきりさせる必要があります。

他にも購入を希望する人に向けた導線として、公式LINEなどより購買につながりやすいSNSへの誘導やECサイトへの遷移を強化するのもおすすめです。

2.ターゲットに合った情報を届ける|ペルソナを分析する

企業のサービスや訴求したい情報によってターゲットが変わります。例えば、女性のアパレルブランドと女の子向けの子供用品では、たとえ同じ女性であっても、年齢・趣味・嗜好が大きく異なるはずです。

ターゲットを詳細に絞るには、ペルソナ分析を行いましょう。ペルソナとは架空のユーザー像のことです。

性別や年齢、居住地、職業、他にも趣味や行動パターンなど、細かい条件を絞ることでターゲット分析の精度が高まります。ペルソナに向けた情報を発信すれば、方向性が定まり目的にそったコンテンツ企画・運用がしやすくなるでしょう。

3.ルールを決めてトラブルに備える|運用方法を決める

運用方法を決めておけば、運用方法を決めることで、複数人で運用することも可能です。投稿ミスや炎上など、トラブルの対策にもなるため、企業内でルールを決めて共有しておきましょう。

運用方法で決めておくべきポイントは以下のようなものがあります。

  • 投稿頻度(時間帯や投稿本数)
  • 投稿デザイン
  • 運用ルール

投稿頻度や時間、デザインなどは、伝えたい情報やターゲットによって異なります。

まとめ

今回は、SNS運用について基本的な考え方や、企業のSNS運用が役立つ理由、SNS運用における注意点について紹介しました。

企業がSNSアカウントを運用することでブランディング強化や購買行動やサービスへの申込みや問い合わせに繋げられます。

今後SNSの運用をお考えの方や、今運用しているけれどうまく結果が出ていない方は目的設定やペルソナ分析などの準備をしっかり行い、SNSを事業や認知拡大・ブランディングの促進に役立ててみてください。次回以降は、各項のより詳しい施策やSNS運用について学んでいきます。

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