X(Twitter)運用を行う際には必ずと言っていいほど運用に際してのKGIとKPIを設定する必要があります。
SNS運用は企業によって目的ややり方が異なりますが、運用に対する工数は一定かかってしまうため、しっかり目的や活用方法を策定しない限り運用工数が無駄になってしまうリスクが高まります。
この記事では、自社のX(Twitter)運用の目的に合わせてどんなKGIやKPIを設定すべきかを解説します。
KGI・KPIとは?
X(Twitter)運用だけに関わらずビジネスの目標設定・管理において土台となる「KGI」と「KPI」は、マーケティングで重要な役割を担います。
まずは、KGIとKPIとは何か、それぞれの言葉の意味や役割を把握しましょう!
KGI
KGIとは、Key Goal Indicatorの略称で、日本語では「重要目標達成指標」を意味します。簡単に言うと、ビジネス(ここではX(Twitter)運用)における最終目標のことです。
X(Twitter)運用の場合はSNSで発信することによる「サービスの認知拡大」や「商品購入ページへの誘導」「X(Twitter)アカウントを通じての商品の販売」など、企業によって運用目的や最終ゴールはさまざま。
KGIを設定することで、運用の方向性や課題が見えてくるので、KGIを達成するための施策を練っていきます。
KGIは、具体的に計測可能な数値として置くことが大切です。最終目標が具体的でないと、中間目標(KPI)が立てられませんよね。
特に「サービスの認知拡大」の場合、目標が抽象的になりやすい傾向にあります。
そのため、競合アカウントのフォロワー数や投稿(ツイート)のいいね数やリポスト(リツイート)数など、具体的な数値を目標として策定しなければ曖昧な運用になりかねません。
「認知拡大」「集客」「ブランディング」など、X(Twitter)運用の目的に応じて、業績やデータに基づいた明確な数値を設定するのが適切です。
KPI
KPIとは、Key Performance Indicatorの略称で、日本語では「重要業績評価指標」を意味します。簡単に言うと、最終目標(KGI)を達成するために細分化された中間目標のことです。
最終目標を達成するために必要なプロセスを把握し、具体的に何をすれば目標達成できるかを分析する際に使用します。
たとえば、X(Twitter)運用のKGIを「売上○○円達成」に設定したとしましょう。
KPIに設定する要素として、「エンゲージメントを○○増やす」「ECサイトの遷移率を○○%に高める」「CV数を○○に高める」など、具体的な数値とアクションに落とし込みます。
そもそもKPIは、KGIを達成するための目標数値です。そのため、KPI単体を追い求めず、KPIとKGIが連動している目標設計を行うことが重要になります。
自社に必要なKGI・KPIの設定方法
X(Twitter)運用の目標を決めるときは、KGI→KPIの順に組み立てていきましょう。最終的に達成したい目的から逆算して、その目的を達成するために必要な小さいゴールを積み重ねていくことで、より最終的に達成したい目標を達成するためにやるべきことが見えてくるでしょう。
1. 運用目的を定める
企業内でX(Twitter)を運用する際は、運用する目的を明確にしましょう。
よくある失敗として、X(Twitter)を運用すること自体が目的になり、フォロワー増加やRT数増加ばかりに気を取られてしまうことが挙げられます。
たとえば、自社に「売上を○○円伸ばしたい」という目標があるとしましょう。すでに自社で魅力を伝えるメディアがあり、コンバージョン率もおおむね良好だとします。
しかし該当するサイトでは検索流入が少ないことが課題とされており、SNS経由の流入数を増やすこと(認知拡大・売上アップ)に着目しました。
このようにX(Twitter)を運用する理由を明らかにすることで、どんなKGI・KPIを設定すべきかが見えてきます。それぞれのKPIを達成するために必要なことをさらに細かく洗い出し、タスク・ToDoにしていくようにしましょう。
2. KGIを設定する
続いて、目的に応じたKGIを設定しましょう。
KGIはビジネスにおける最終目標として設定するのが基本ですが、ここではX(Twitter)運用の最終目標として設定します。
X(Twitter)におけるKGIの例は以下のとおり。
- 売上アップ:1年後にX(Twitter)経由の売上を100万円にする
- ファン獲得:1年後にフォロワーを10,000人にする
KGIを設定するときは、目的から逆算して考えましょう。
3. KPIを設定する
最終目標(KGI)が定まったら、目標を達成するためのKPIを設定していきます。
KGIに基づいたKPI設定の例は以下のとおり。
- KGI:1年後にX(Twitter)経由の売上を100万円にする
- KPI:1年後までにX(Twitter)からECサイトの遷移率を○○%以上にする
KPIが定まると自社アカウントにおける運用の方向性や、X(Twitter)で必要なマーケティング施策がどういったものか見えてきます。
たとえば、上記のKPIに対しては「キャンペーン情報の告知」や「インフルエンサーによるPR」などの施策が効果的です。
定期的な分析・振り返り
前回の記事で解説した通り、定期的な分析は運用において必要不可欠です。はじめに設定したKPIやKGIを指標として、実際の数値と比較検討しましょう。
実際にX(Twitter)を運用するに伴って、KPIの見直しは必要です。
KPIは事業のフェーズによって都度変化させていくもの。新しいフェーズに入るとともに、見るべき数値や指標も変化します。
頻繁に変えてしまっては適切な効果測定が行えなくなるので、適切な頻度や事業フェーズを見極めつつ、見直しを行いましょう。
同時に、KPIを達成するための施策についても改善を施しながら、より良いマーケティング施策を講じることが大切です。
まとめ
今回はX(Twitter)運用において、重要なKGI・KPIについて解説しました。X(Twitter)を運用していると、フォロワー増加やRT増加など、つい手段が目的になってしまいがちです。
効果的なX(Twitter)運用を行うためには、目的を明確にした上で、設定したKGI・KPIをもとに、自社にとって効果的な施策を洗い出しましょう。
施策を実施した後は、効果検証やKGI・KPIの達成状況の振り返りを行います。設定した指標と実際の数値を検証して、次の施策に繋げることが大切です。