炎上対策

第2回 X(Twitter)の炎上を防ぐために避けるべき日付や過去の炎上事例を紹介

企業のX(Twitter)アカウントの運用で最もリスクとされている炎上。SNSでの炎上は企業のブランディングを毀損するだけでなく、既存顧客の離脱などにも関わることから事業運営の大きなリスクとなる可能性があります。

その中でもX(Twitter)の炎上でよく注目されるのは、過去に震災や事件などがある日に投稿したコンテンツの内容などが原因で、投稿内容が不謹慎だと批判する事例です。

その他にもアイドルや俳優などの似たコンテンツの投稿日が同じことによる、いわゆる「匂わせ」と言われる投稿なども投稿日が関わる炎上事例になります。

このようにX(Twitter)のアカウント運用で炎上を防ぐためには、投稿日にも注意が必要です。

今回はX(Twitter)アカウント運用において注意すべき日付とそれに関連する炎上事例と、その炎上の対策方法について紹介します。

投稿日を決める際に注意すべきこと|その日の過去に何もなかったか

投稿日を決める際に注意すべきことは、その日の過去に起こった出来事です。投稿内容と投稿日の組み合わせが悪ければ、炎上のリスクがあります。

注意すべき投稿日は下記のとおりです。

  • 災害の発生日
  • 戦争やテロに関する日
  • 国際的に定められた日

具体的な日時や起こった炎上事例についても見ていきましょう。

注意すべき投稿日1:災害の発生日

地震や大雨など、災害が起こった日の投稿には注意しましょう。

例えば、以下のような災害の日付があげられます。

出来事日付
東日本大震災2011年3月11日
阪神淡路大震災1995年1月17日
熊本地震2016年4月14日
西日本豪雨2018年6月28日〜7月8日
千葉台風15号2019年9月9日
平成27年9月関東・東北豪雨2015年9月9日〜9月11日
御嶽山噴火2014年9月27日
口永良部島噴火2015年5月29日

災害は地震や台風、水害や火山噴火などさまざまな種類があります。災害によって亡くなった方々にとって特別な日のため、投稿する場合は被災者の方々に配慮した内容を考えましょう。

注意すべき投稿日2:戦争やテロに関する日

戦争やテロに関する日付にも注意が必要です。戦争を軽視するような発言や戦争やテロをイメージさせるような話題は避けた方が良いでしょう。

主な日付は以下のとおり。

出来事日付
原爆投下(広島市)1945年8月6日
原爆投下(長崎市)1945年8月9日
終戦記念日1945年8月15日
アメリカ同時多発テロ事件2001年9月11日
地下鉄サリン事件1995年3月20日

他にも、世界で起こったテロや事件の規模によっては注意すべき日があるかもしれません。

実際に戦争に関する日付で炎上した事例もあるため、注意が必要です。

炎上事例|原爆投下の日に不適切な発言

8月9日に「なんでもない日おめでとう」というアニメ映画の一言をつけて投稿して炎上しました。

なぜなら1945年8月9日は長崎市に原爆が投下された日だったため。戦争で亡くなった方々に対して不謹慎だという声が集まりました。

なお、公式アカウントでは該当の投稿(ツイート)は削除され「不適切な表現があった」として公式に謝罪しています。

注意すべき投稿日3:国際的に定められた日

戦争や災害以外にも、投稿内容に気をつけるべき日はあります。それは国際〇〇デーのような、国際的に定められた日です。

宗教や政治に関するものやマイノリティやマジョリティに関わる内容が多いため、これらの日付に関わる内容を投稿する際は、批判的な意見がないかどうかを考えながら発信しましょう。

主な日付は以下のとおりです。

出来事日付
国際友愛デー2月4日
国際女性デー3月8日
国際カミングアウトデー10月11日
世界エイズデー12月1日

特に国際女性デーやカミングアウトデーはジェンダーや多様性に関する話題です。

話題性のある日付で、投稿内容に取り入れやすいですが、内容次第では炎上のリスクがあるため、注意しましょう。

炎上事例|国際カミングデーを軽視した投稿

国際カミングデーに合わせて、商品の秘密を「カミングアウト」するといった内容を投稿して炎上した事例があります。

某社のカミングアウトの使われ方が不適切と判断されたからです。国際カミングデーは性的マイノリティーの差別や迫害の歴史をへて獲得した歴史ある記念日です。カミングアウトの重みが違い、社会の意識改革を促すための記念日を軽視していると受け取られた結果といえるでしょう。

投稿を行った企業は投稿に関して謝罪文を発表しています。

不謹慎と思われないために投稿日を調整する|場合によっては投稿を控える選択肢も

基本的に災害や事故があった日の投稿は控えることをおすすめします。通常よりも炎上の危険性が高く「不謹慎狩り」のターゲットになる可能性があるからです。

ここからは注意すべき日を管理するための方法や不謹慎狩りについて紹介します。

「不謹慎狩り」に注意する|投稿内容を自粛することも大切

不謹慎狩りとは、不謹慎な発言に対して一般ユーザーが発言者を攻撃し、炎上させる行動のことです。

不謹慎狩りは主に災害や震災などに関わる日のSNS投稿で発生することが多いです。例えば東日本大震災の時期の投稿では、ある女優が友人たちと笑顔の写真をアップしただけで「不謹慎」と判断され炎上した事例があります。

つまり、不謹慎狩りにとって些細な言動や内容が批判対象となる可能性があるということ。

過去に何かがあった日に投稿すれば、内容によっては不謹慎狩りに注目されるかもしれません。

投稿を控えるという選択肢も用意しておきましょう。

注意すべき日付を把握し投稿内容を考える|常に情報を集めておく

X(Twitter)運用で炎上を避けるためにも、注意すべき日付に対しては以下のような対策を行いましょう。

  • カレンダーにあらかじめ登録しておく
  • 過去の炎上事例を確認して問題のあった日に注意する
  • 現時点での全世界、全国の様子を把握する

今回紹介した災害や戦争、国際的なイベントに関する日付は、カレンダーにあらかじめ登録しておきましょう。アカウント運用は毎日の投稿が大切ですが、該当する日付の投稿内容には特に注意する必要があります。事前に注意すべき日付をあらかじめ確認できれば、投稿前に対策ができるはずです。

過去の炎上事例を参考に、他に問題のある日付がないかを定期的に調べておくのもおすすめです。情報を多く持っていればそれだけ対策が取れて、自社を守ることにつながります。

また、過去だけでなく現在の全国、全世界の情報も把握しておきましょう。もしも投稿する数時間前に事故や災害が起こってしまえば、投稿内容も改める必要があります。

まとめ

今回はX(Twitter)の企業アカウント運用における炎上対策のひとつとして、投稿日について紹介しました。

いつもどおり投稿したとしても、投稿した日付によっては炎上のリスクがあることが分かりました。

炎上を防ぐためにも、注意すべき日は予め把握しておくことがおすすめです。チームで運用している場合はスケジュール管理に注意項目として入れておくことで、炎上を未然に防げるかもしれません。

注意すべき日に気をつけて炎上を避けながら、企業アカウント運用を進めていきましょう。

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