ビジネスでの成果に繋げるべく、多くの企業が積極的に活用を加速させているTwitter。KPIに追われ、何を目指しているのか迷うケースもあるのではないでしょうか。漫画家や小説家を中心としたクリエイターのエージェントサービスを手掛けるコルクは、あえてKPIにとらわれることなくTwitterを運用し、濃いファンを増やしていっています。TwitterやSocialDogをどのように活用しているのか、大ヒット漫画『宇宙兄弟』のプロモーションを担当している小室様、橋本様にお話を伺いました。お話を伺うと、フォロワーや顧客の満足度を高める秘訣が見えてきました。

Twitterはファンを濃く深くするためのプラットフォーム

──エージェントの仕組みでクリエイターのマーケットを変える

漫画家や小説家などのクリエイターの最も集中すべき仕事は「作品づくり」です。とはいえ、出版社がいなければ販売ができなかったり、プロモーションに力を入れないと作品が売れなかったり、作品づくりに集中するための環境づくりは非常に重要です。そこで、クリエイターが作品をつくり続けるサポートをしているのがコルクです。

小室様:漫画家や小説家を中心としたクリエイターさんは、作品をつくってかつ出版社と交渉をして、さらにプロモーションを考えて作品を売っていくというように、非常にハードかつタイトなスケジュールで仕事をしなければなりません。そこで、弊社がいわゆる「タレント事務所」のような立ち位置で、作品をつくること以外の「代理人」として、クリエイターさんと出版社さんと弊社の間でプロジェクトを推進していくお手伝いをしています。より作品を知ってもらったり、深く楽しんでもらったりといった企画・実行をしているのが当社です。

──Twitterは「作者にかわって」運用

「フォロワーが何人増えた」「いいねが何件ついた」「コンバージョン数がこれだけ」このようなKPIを設定されている方も多いと思いますが、コルクのTwitter運用は、あくまでもファンが「さらに濃いファン」になってもらうような意識で運用されています。

小室様:われわれ2人が『宇宙兄弟』という作品を担当していまして、宇宙兄弟がいかに認知され、ファンが増えて、ファンとして定着していくかという観点で、Twitterを活用しています。宇宙兄弟の作者である小山宙哉さんに代わって、われわれがアカウントを運用するという形でツイートを配信しています。

TwitterやInstagramといった、タイムラインがあってインタラクティブなコミュニケーションが取れるSNSを入り口にして、そこから興味関心が強い方はメールマガジンに登録していただく形にしています。メールマガジンは、小山宙哉のファンクラブというような位置づけで、濃く深い情報配信をしています。

作品を見てくれた方がTwitterで「よりファンになる」ような形が良いかなと思っていて、Twitterからのコンバージョンなどは強く意識していないです。

予約投稿とキーワードモニターを中心にSocialDogを活用

──なぜSocialDogを導入しようと思ったのですか?

小室様:弊社代表の佐渡島が、自分をメディア化してさまざまな施策を試し、良かった施策をクリエイターに還元していくスタイルなんです。そこで、SocialDogを導入して良かったので、宇宙兄弟の運用にも使い始めました。

正直、特別期待していることや課題に感じていることはなかったんですが、使ってみて「こんなに便利なのか!」と徐々に気づいていきました。

──投稿テーマの戦略を立て、予約投稿機能を活用して配信

毎日・毎週の決まった時間に投稿をする目的で活用しやすい予約投稿機能。コルクでは、それだけではなく、時々のトレンドに対して予約投稿機能をうまくかけあわせて活用しています。

橋本様:現在は4名で運用をしていて、予約投稿機能を主に活用しています。投稿を細かく分けて設定していて、1週間単位で20種ほど用意し、プラスで自由投稿も設けています。

投稿の基準は、宇宙兄弟のコンテンツの価値から設定しています。「挑戦」や「宇宙」、「ユニークさ」や「グッズ訴求」などの軸を定義して、投稿のテーマを決めています。編成表をつくって投稿内容と結果をモニタリングして、1か月ごとに振り返りをすることでエンゲージメントなどを確認してテーマを削ったり増やしたりしています。

例えば、天文系の投稿は非常に高い効果を得やすいと感じています。流星群に関するニュースが話題のタイミングで、天文系の投稿をすると、天体などに関心のある方からフォローをいただけることが多いですね。

──キーワードモニター機能でハッシュタグを検索して交流

キーワードモニターで登録したキーワードをつぶやいている投稿を確認するだけではなく、積極的に交流を図っている宇宙兄弟アカウント。濃いファンをつくるためには、いいねやリツイートなどの交流がポイントとのこと。漫画の公式アカウントという特別感を有効活用している秘訣を伺いました。

橋本様:「#宇宙兄弟」などのキーワードを登録して、頻繁に投稿をチェックして、積極的にいいねをするようにしています。深い感想やコメントをしてくれているアカウントに対しては、リツイートをするなど、ツイートによってコミュニケーションのとり方を変えています。われわれは宇宙兄弟の公式アカウントですので、いいねをすると、「宇宙兄弟の公式アカウントからいいねをもらった」といったツイートをしていただけることが多いので、さらに拡散していただけますね。

KPIをおきづらいファンの「満足度」を追いかける

あえてKPIを設定していない宇宙兄弟アカウント。日頃の投稿の「面白さ」であったり、運用しているスタッフの魅力を感じてもらうことに重きを置いている運用は、大きなヒントになるのではないでしょうか。

──SocialDogを導入して投稿を型化。KPIはあえて設定せず運用。

橋本様:予約投稿機能を戦略的に使用できるようになったので、ツイート数の担保ができるようになったことは、プロセス面の変化としては大きいかなと思います。もともと、ルールを決めることなく運用をしていて、ツイート数にばらつきがあったので、大きく改善できました。とはいえ、フォロワー数が劇的に増えたかというとそうではないのかなとも思っています。そもそも、KPIとしてフォロワー数などを設定しているわけではないので。

小室様:実はKPIを明確に設定してはいないんですよね。フォロワー数をKPIに設定したところで、オンビジネスでの成果に繋がらなかったんです。いろいろ試した結果、KPIを設定しない形に落ち着きました。ビジネスでの成果に繋げるためには、今の段階ではメルマガ会員を増やすことが重要だろうというところまではわかっていますが、そのために果たしてフォロワー数が重要な指標になるのかという疑問があるんです。フォロワー数を追いかけてもメルマガ会員は増えないなと。そこで重要だと思っているのが、宇宙兄弟アカウントの「面白さ」であったり、中の人の魅力であったり、いわゆるファンの満足度やファンの濃さや深さです。そこってなかなか数字では測れないものだと考えているので、「日々の徳の積み重ね」のようなものを大事にして運用しているんです。

コラボ企画だけではなく、追体験を意識した施策を次々に実施

Twitterでファンをつくるのではなく、ファンをTwitterでさらに濃くするという考え方は、施策においても徹底されています。特に、漫画の読書会をTwitterで告知してオンラインで実施することや漫画のシーンを再現した撮影スポットをつくってTwitterに投稿してもらうなど、Twitterが盛り上がる施策は圧巻です。

──Twitterを用いてどのような運用・施策を実施されていますか?

橋本様:先程の天文の話題のように、その日その日で何か話題があった時に、宇宙兄弟の文脈とどういう掛け合わせができるのかはすごく意識しています。宇宙兄弟に関連させられる話題がないか常にアンテナを張って、トレンドに出るようなツイートを狙っています。あとは、企業やクリエイターとのコラボは効果があると感じています。新刊発売記念でツイートをしていただくなどはうまくいっています。

小室様:コラボは相当数やっていますね。例えば、ネスレさんのネスカフェアンバサダーとのコラボで、オリジナルコンテンツを配信したり、映画のファースト・マンとのコラボで映像を配信したり、さまざまなコラボをやらせていただいています。

──徹底的に追体験を提供する

小室様:企業さんとのコラボは年に3,4本あってもちろん重要ですが、新刊の発売日の仕掛けもとても大切にしています。

ECの仕掛けで、オリジナルのダンボールとともにご自宅に新刊を届ける取り組みに力を入れていて、開封動画をTwitterにあげたりしてすごく喜んでいただいているんです。トレンド入りを狙って、その投稿を活用させていただいて、公式アカウントでも投稿するなどの運用をしていますね。

また、Twitterのインタラクティブなコミュニケーションを活かす施策として、新刊発売日にはスタッフでライブ配信をしています。ファンの方からのコメントに応えたり、裏話を話したり、新刊の読書会のライブをやったりしています。

作品の追体験ができる取り組みの1つとしては、漫画の中に出てきたものをグッズ化しています。作品の中で2体出てきた人形を、まずは1体購入していただき、購入していただいた方に2体目の作品の案内を送るというように、ファンの方の感動をどこまで創れるかというのは大事だと思っています。

例えば、阪急梅田さんでリアルイベントを開催したのですが、作品の中で出てきたシーンを再現したフォトスポットを用意しました。そこでも強くこだわりを持って再現することで、ファンの方の追体験への満足度を高める取り組みをしていますね。

──さらに濃いファンの獲得・拡大を目指す

小室様:Twitterで認知を取ろうとかは、やはり思っていないです。ファンの人たちのエンゲージメントが高まり、「ファン度」がどんどん深まっていくことを目指していきたいです。「作家がずっと作家活動を続けられること」をサポートすることが会社としての使命ですので、「宇宙兄弟でバズった作者」ではなく、「小山宙哉として」ファンを増やしていけるようなアカウント運用をしていくことが理想です。宇宙兄弟が終わった後の小山宙哉の作品を、きちんと読んでいただけるようなファンづくりをしていきたいと思っています。

意外にもKPIは設定せず、いかにファンの方の満足度を向上するかにこだわった運用をされているコルクの宇宙兄弟アカウント。Twitterのフォロワーを増やすことだけに腐心するのではなく、あくまでもファンとの交流の場、エンゲージメントを高める場として活用されています。こうした施策は大きなヒントとなり、ファンのエンゲージメントを高める施策を進めていくきっかけになるのではないでしょうか。

SocialDogには、Twitter運用を効率化・最適化するための機能が数多く備わっています。ぜひ活用していただき、求める成果につながるTwitter運用を加速させてください。