2024年4月には累計アプリダウンロード数1,200万を突破したコスメ・美容・メイクの口コミ・レビューアプリ「LIPS(リップス)」を運営する株式会社AppBrew。複数のSNSを活用し、ユーザー接点の創出に取り組む同社では、定例会議で使用するレポート作成やキャンペーン施策にSocialDogを活用いただいています。

同社におけるSNS運用の狙いや戦略、そしてSocialDogを導入した背景や得られた成果について、SNSチームのマネージャーを務める高橋様にお話を伺いました。

SNSでユーザー接点を創出し、アプリへ送客。「LIPS」が考える、X(Twitter)運用の役割

マネージャー SNS ディレクター 高橋様

──SNS運用のミッションや狙いを教えてください。

弊社が運営するコスメ・美容・メイクの口コミ・レビューアプリ「LIPS」は、コスメ選びに特化したメディアです。メイクに悩んだり、コスメを選んだりといったシーンに役立つサービスなのですが、美容をあまり意識しない日常生活ではユーザーとの接点を作ることがなかなか難しいというマーケティング上の課題があります。

そこで取り組みはじめたのが、InstagramやTikTok、そしてXといったSNSです。SNSからも情報を発信することで、ユーザーとの接点を日常シーンで作り出すこと、メイクの楽しさや素晴らしさを知っていただくことを狙いとしています。コスメに興味はあるものの、コスメマニアほど熱心ではないという層のユーザーに、日々の情報収集の過程で「LIPS」を認知していただき、アプリをダウンロードしていただくという流れが理想です。

──SNS運用において、Xはどのような役割なのでしょうか?

最初に力を入れ始めたのは、写真や動画の投稿、共有がメインであるInstagramでした。しかし、Instagramはあまり使わないというユーザーも少なくないため、最近はInstagramとXの両方に力を入れています。

使い分けとしては、メイクのハウツーや商品紹介といった何度も見返される、時間経過によって価値が落ちないストック情報をInstagramに、近日発売される新商品の紹介や期間限定のPOP UP STOREなど、スピード感や鮮度が重要なフロー情報をXから発信しています。

レポート作成もキャンペーン施策も手作業で。X運用で抱えていた課題とは

──SocialDogを導入する以前は、どのようにXを運用していたのでしょうか?

​​Xの運用では、フォロワー数の増減は追いつつも、個別の投稿がどのくらいのエンゲージメントを獲得できているかを重視しています。弊社に出稿いただいている化粧品メーカーの皆さんも、投稿に対する引用リポストの数やその内容といったエンゲージメントを気にされていますね。

また、SocialDogを導入する以前からキャンペーン施策には取り組んでいました。「LIPS」の公式アカウントをフォローし、対象の投稿をリポストしていただいたアカウントの中から抽選してプレゼントをするという、いわゆるフォロー&リポストキャンペーンです。以前は、応募条件に合ったアカウントの抽出や当選アカウントの抽選を手作業で行なっていました。

──SocialDogを導入する以前は、Xの運用にどのような課題を感じていましたか?

エンゲージメントは各投稿のアナリティクスから直接確認していました。Xの運用に力を入れてからは、目視でエンゲージメントを確認し、一つひとつ手入力でまとめていくという、“丹精込められた”レポートを作成していたのです。レポートでまとめる範囲や内容にも前後しますが、レポート1件に対して3時間はかかっていたと思います。

キャンペーン施策も同じく手作業でしたので、手間と時間がかかることに悩んでおり、またキャンペーン前後の成果も見えにくかったため、キャンペーン実施の意義そのものにも疑問を感じていたのです。

こうした状況から手作業によるX運用には限界があると感じ、ツール導入を検討し始めました。

外部ツールとしての信頼性の高さを評価。安定したX運用が可能に

──X運用に活用するツールの選定にあたって、どのような機能を求めていましたか?

フォロワー数や投稿ごとのエンゲージメントといった指標をCSVファイルでダウンロードできる機能は必須でした。また、毎週開催しているチーム定例の場でXの数値をメンバーで確認するため、メンバー全員にとって分かりやすく、各KPIの情報が網羅されているダッシュボードも必要です。

この2つの条件に合致しているツールを探してたどり着いたのがSocialDogでした。

──SocialDog導入の決め手を教えてください。

トラブルが起きた際にしっかり説明があることや、ツールの挙動が安定していることといった、外部ツールとしての信頼性の高さを最も評価しています。Xは良くも悪くも浮き沈みが激しく、先週まで使えていた機能が今週からは使えなくなったり、アナリティクスの数字が正しく表示されていなかったりと、不安定さがあるように感じます。Xの運用は定点で追っていきたいので、分析が不安定になるのは非常に困るのです。

また、料金は決裁が通りやすい金額設定だったため、スムーズに予算が承認されました。2021年にSocialDogを導入して以降、現在まで3年近く活用しています。

「直感的な画面で使いやすい」。キャンペーン施策では当選アカウントの抽出に活用

──SocialDogの導入はどのように進行しましたか?

SocialDogの画面は直感的に操作でき、よく使う機能のページが深い場所に埋まっていない(目的のページまでの遷移数が少ない)ため、すごく使いやすいサービスだなと思います。おかげで導入してすぐに使いこなせるようになりました。

また、ダッシュボード画面も分かりやすくていいですね。最初に表示される画面の中にフォロワー数の推移を示すグラフや投稿ごとのパフォーマンスなど、私たちが必要としているデータが表示されているので迷うことがありません。

──SocialDogはどのようなシーンで活用していますか?

メインの活用シーンは定例会議前のレポート作成ですね。経営層も参加する全社会議が週に1回、SNSチームの定例会議が週に1回あります。全社会議の場では、フォロワー数の報告と直近でエンゲージメントが高かった投稿とその理由などを報告しています。会議が近くなったらSocialDogからCSVをダウンロードし、必要な数字を確認して報告用レポートに反映して終了です。

一方のSNSチームの定例会では、わざわざ報告用のレポートをまとめることはせず、SocialDogのダッシュボードを表示して「この投稿は思ったよりもバズったな」「次はこんな企画をしてみよう」といったディスカッションをしています。特にエンゲージメントが伸びた投稿を企画したメンバーに対しては、SocialDog上の数字を確認しながらしっかりほめることをマネージャーとして意識していますね。

──キャンペーン施策では、どのような機能を活用していますか?

フォロー&リポストキャンペーンで設定した条件に合致するアカウントを抽出する際に活用しています。SocialDogの管理画面から抽出したアカウントへ遷移することができるので「普段から投稿しているアクティブなアカウントなのか」「キャンペーン投稿ばかりをリポストしている懸賞用のアカウントではないか」など確認するにはとても便利です。プロフィール欄に「懸賞アカ」といったワードが入っているアカウントや、フォロワー数が指定した数字以下のアカウントなどを除外することもできますが、弊社では設定していません。

また、キャンペーン当選をお知らせするダイレクトメッセージの送信もSocialDog上からアカウントに遷移できるので、キャンペーン施策はほぼSocialDog内で完結できていることになります。

3時間かかっていたレポート作成が数クリック、30秒で完了するように!

──SocialDogで特に便利だと感じるページはありますか?

ダッシュボード画面では直近の投稿をエンゲージメントが高い順にソートして一覧表示できるのですが、投稿に使用しているメディア(画像、動画)も表示されている点は便利だと感じます。コスメや美容のアカウントにとって、クリエイティブはとても重要な要素です。エンゲージメント順にソートすることで「最近はピンクが多く使われたクリエイティブの投稿が伸びている」「フォントをもっと大きく、中央に配置すべきでは」などとディスカッションができるため、SNSチームの定例会議がより一層有意義な場になっていると思います。

──SocialDogの導入でどのような成果が得られていますか。

目視と手入力でレポートを作成していた頃は、1件あたり3時間ほど時間がかかっていました。今では数クリックでCSVをダウンロードできるので、30秒ほどで完了できるようになった計算です。浮いたリソースは、SNSに投稿する特集の企画やクリエイティブ作成に振り分けています。

キャンペーン施策もSocialDogによる当選対象のアカウント抽出がなければ現在の頻度では実施できないでしょう。SocialDogなしで当選アカウントを選ぼうとすれば、対象の投稿をリポストしており、「LIPS」をフォローしているアカウントを一つひとつ探さなければならず、手間も時間もかかりすぎます。SocialDog導入以前に戻ってしまうなら、キャンペーン施策の実施そのものを見直すことになると思います。

「コスメや美容のニュース」で第一想起が取れるアカウントを目指して

──X運用における、今後の展望について教えてください。

「コスメや美容のニュースならLIPSのアカウントだね」という第一想起が取れるポジションを目指して今後も力を入れていく予定です。コスメや美容の分野では、企業・個人問わず、日々さまざまなアカウントが激しく競い合っています。そうした厳しい競争で、企業が運営する公式アカウントとして、有益かつ信頼できる情報をいち早く発信していくことが、X活用には重要だと考えています。そのためにもXが公式で提供する機能よりも動作が安定しているSocialDogを、今後もしっかり活用していきたいですね。

──SocialDogはどのような企業におすすめできるツールでしょうか?

企業のSNS担当の方は、さまざまな業務と兼任されているケースがとても多いと思います。私のようにコミュニティマーケティングに取り組んでいたり、広報やマーケティングといった通常業務と“二足のわらじ”状態で常に忙しいイメージです。

そうした状況で少しでも業務を効率化し、SNS運用のストレスを軽減するためにもSocialDogの活用を一度検討してみるべきだと思います。