Twitter(現X)をどのように活用していくのか、どのように活用すれば自社の運用するメディアに流入を増やせるのか。メディアを運用するうえでSNSは重要なチャネルであるにもかかわらず、なかなか上手に活用できないことに頭を抱えるSNS担当者の方もいるのではないでしょうか。

今回は、株式会社メディアジーン ライフハッカー[日本版]副編集長 丸山様、田中(※仮名)様に「『SocialDog』を使ってメディアへの流入を増やすポイント」についてお伺いました。

※ プライバシーの関係で仮名とさせていただきます。

日頃の生活に役立つ「ライフハック」を届ける「ライフハッカー」を運営

──まずは、御社の事業内容について教えてもらえませんか?

丸山様:はい、日々の生活に役立つような記事をお届けする「ライフハッカー[日本版](以下、ライフハッカー)」を運営しています。仕事関連のハック術(上手くやるコツ)だけでなく、生活全般のいわゆる「ライフハック術」を紹介しています。もともとアメリカで運営されていた「Lifehacker」の日本版ですね。

──丸山様と田中様は主にどのようなお仕事を担当されているのでしょうか。

丸山様:オリジナル記事の編集がメインですが、Twitter(ライフハッカーのTwitterアカウント)をはじめとしたSNSの方針策定や管理をしています。翻訳記事の管理や編集、SEO対策なども業務範囲ですね。

田中様:インターンとして記事の編集を中心に担当しています。Twitterを中心にSNSの運用を行っています。

12万人のフォロワーがいながら効果的な施策が打てていなかった

──「Twitter」を使い始めたのはいつ頃からでしょうか?

丸山様:2008年にライフハッカーが立ち上がりました。そしてその際に「TwitterをはじめとしたいろんなSNSを活用していこう」ということでTwitterの利用を開始したんですね。ただそのときってあまりうまく活用できていなくて、記事を流しているだけとか、メディアの説明をするだけという状態だったんです。Twitterのよさである「相互コミュニケーションを取る」っていうことはほとんどできていなかったですね。「いいね」してくれたり、「リツイート(現リポスト)」してくれた人にこちらも「いいね」するくらいでした。

──ほかのSNSはどのように活用されてますか?

丸山様:Facebookは記事投稿が中心です。基本的にライフハッカーはテキストで解説するものが多いので、Instagram(ライフハッカーのInstagramアカウント)は画像で勝負できるマンガ連載の告知やアイテム紹介がメインに。Pinterest(ライフハッカーのPinterestアカウント)はわかりやすいタグで分類してリンク集のように使っています。けれどやっぱりTwitterが「ライフハッカー」との相性が一番いいと考えています。積極的にリツイートしてくれたり「いいね」してくれたりする人が多いですね。

──「SocialDog」を使い始めたきっかけを教えてください。

丸山様:はい、ありがたいことにTwitterのフォロワー数が12万人くらいになっていました。かなり多くのフォロワーがいたので、もっとTwitterを活用すれば何かが生まれるだろうという気持ちはずっとありましたが、リソース不足で何も対応できていなかったのです。

一方で、もう10年以上経っているメディアなのでかなり過去記事が貯まってきていました。そのときしか話題にならないテーマを取り上げる性質の「ニュースメディア」というよりは、いつ読んでも参考になるような記事が多いので、それをいかに活用できるかを考えたときにTwitterをもっと活用していけばいいのではないかと思いました。そこできちんとアカウントを管理するために、「SocialDog」を使い始めたのです。

──ほかのTwitter管理ツールは試されましたか?

田中様:Twitterの管理ツールを探すときに、ほかのツールについては一通り見たと思います。いくつかありましたが、結果としては「SocialDog」を試すことになりました。理由はいくつかありますが、まず日本語対応されていて、日本人が使うのに一番使い勝手がいいという点ですね。ほかのツールは海外製で、しっかり日本語対応されていなかったりするので。

僕はインターンなのでほかのインターンの学生が代理でTwitterの管理をするときにも、誰にでもわかる、直感的にも使いやすいツールがいいなと思っていました。あとは、カレンダー形式で予約投稿を確認できるというのもよかったです。

──「SocialDog」を使い始めたときに、目標設定はしていましたか?

丸山様:一番の目標は「ライフハッカー」への流入を増やすことでした。目標の流入数を決めていますが、しっかり達成している状況です。

Twitterの投稿で、いつ投稿してもリアクションがいい記事とか逆にリアクションがよくない記事が見えてきたので、取り扱うテーマを考えるヒントにもなっています。「いいね」や「リツイート」でシェアはされてはいないけれどすごく読まれる記事や、逆にすごくシェアされている記事の傾向もわかってきています。

──「SocialDog」の利用開始にあたって、周囲からは賛成を得られましたか?何か導入前に課題等はありませんでしたか?

丸山様:そこまで大きな課題はなかったです。予算は編集部内で決裁できる金額でした。また、Twitterの管理をするのにどのくらいの工数と時間、コストがかかっているかをきちんと出して、「SocialDog」を導入したときにどれだけ効率化できて、コストが削減できるかを試算しました。

そして、投稿数を増やしたことで増えた流入数を出して「もっと効率よく、時間と手間をかけないでこれだけの流入数を確保するためにもSocialDogを使いたい」というのをきちんと説明したので、ほとんど問題なく理解してもらえました。

蓄積された過去記事を活用して流入を確保

──Twitterでは、どのような施策を打っているのでしょうか?

丸山様:いまはシーズンやイベントに合わせて、過去記事を投稿するようにしています。過去記事は、読まれる機会が徐々に減ってしまうこともあります。「あまり読まれてないけれど、価値がある過去記事」はたくさんあるんですが、それを活用しきれていないという課題があったので、その課題の解決には「SocialDog」の予約投稿が一役買っています。

具体的には「リツイート」や「いいね」などフォロワーの反応を見つつ、テーマごとにエンゲージメントがいい時間帯を調べて投稿するということですね。朝に出す記事、お昼のランチどきに出す記事、夕方から夜にかけての時間帯に出す記事というのをテーマごとに分析して決めています。夜はプライベートな時間を過ごす人が多いので「くつろぎ」とか「リラックス」がテーマの記事を出したりしていますね。最新記事も含め、1日10~20件ほど予約投稿しています。

──1日20件というと、準備にはかなり手間と時間がかかるのではないでしょうか。

丸山様:「SocialDog」は予約投稿の機能が使いやすいので、使い始めてからTwitterはかなり準備の時間が減りました。

田中様:1週間分の投稿を準備するのに6~7時間かけていましたが、それが3時間程度に減りましたね。

丸山様:ミスも減りましたね。

田中様:そうですね、カレンダー形式で予約投稿を確認できるので、重複の投稿や投稿漏れなどのミスが圧倒的に減りました。そこは準備時間が短縮されたことと同じくらい大きなメリットだと思います。

──「SocialDog」のどんな機能が便利ですか?

丸山様:予約投稿機能がかなり便利です。あとフォロワー管理機能は、ライフハッカーのTwitterの運用方針的に、あまり使っていないのですが、企業や公式アカウントの方がフォローしてくれたときにキャッチできるのがいいなと思います。ライフハッカー内で紹介した書籍の著者がフォローしてくれたり、リツイートしてくれたりしたときには絶対に取りこぼせないので「SocialDog」を使って情報をキャッチしています。

田中様:「SocialDog」を使えば過去の投稿履歴を見て、エンゲージメントがいいものをすぐに再投稿できるのでそれも便利ですね。あとは、ハッシュタグを記憶して投稿のときに表示してくれるのもありがたいです。

丸山様:「こうしたい」と思うことが今のところ全部できているかなと思います。

──Twitter運用の改善を始められてから効果はどのように変わりましたか?

丸山様:過去記事の追加投稿を始めた3年前に比べると、Twitter経由でのメディアへの流入は数倍に増えました。今後も改善を続けていきたいと思っています。

株式会社メディアジーンでは、過去記事をうまく活用し、Twitterを使ってメディアへの流入を増やしていました。Twitter上のリアクションを見ながらメディア自体の成長につなげることができるというのも、非常に参考になるお話だったのではないでしょうか。

「SocialDog」は無料でお使いいただけるツールなので、ぜひ使ってみてください。